紛うことなき神アニメ!京アニ制作の「響け!ユーフォニアム」

みなさんこんにちは。昨今、サブスクリプションサービスの発展により、見たいアニメを時間に縛られず、好きなときに見られるようになりました。これにより、こと深夜アニメにおいて、わざわざ「リアタイ」をする必要がなくなりました。また、かなり昔まで遡って様々な作品を見ることができるようになりました。でも、何を見ればいいの?とかタイトルは見聞きしたことはあるけど、長編だからなかなか一歩目を踏み出す勇気が出ない!といった疑問や思いが出てくることと思われます。

そんなあなたに、これだけは絶対外さない!というような作品を一つ紹介します。それが、京都アニメーション制作の響け!ユーフォニアムです。

ようこそ、「よりみち」の世界へ。

「響け!ユーフォニアム」ってどんな作品?

まずは、あらすじを見ていきましょう。

高校一年の春、主人公の黄前久美子は、高校でできた新たな友人の川島緑輝や加藤葉月に誘われて、吹奏楽部に入部することになる。だが、その吹奏楽部は、久美子が中学時代に所属していたそれに比べてかなりレベルが低い上に、どうやら何かしらの問題も抱えているようで…。そんな中、新しく高校に赴任してきた滝昇が顧問を務めることになり、吹奏楽部内の雰囲気が大きく変化していくことになる。

と、あらすじとしてはこんな感じなのですが、これ以降にもずっとおもしろい場面がいくつもあるので、あらすじではこのおもしろさを到底著わし切れませんね。

このアニメのジャンルとしては、日常ドラマ青春スポーツといったところでしょうか。内容がかなり現実よりなので、リゼロ (Re: ゼロから始める異世界生活)や五等分の花嫁といったアニメらしいアニメがまだ苦手な方にもおすすめすることができます。

では次に、この作品の何がすごいのかについて見ていきましょう。

なぜ、外さないのか。「響け!ユーフォニアム」のすごいところ!

特異性

外さない、というからには相当な理由がそこにはあるはずです。理由はいくつかありますが、まずは特異性についてみていきましょう。

このアニメの特異性、すなわち何が他のアニメと一線を画しているのかというと、それはリアル主人公の成長を高校三年間で示しているところです。アニメでは、「リアル」な作品はたくさん存在しますが、「高校三年間」というのはほとんどないと言っていいほどに少ないです。したがって、「リアル」かつ「高校三年間」というのはこの作品に特異的と言っていいでしょう。そこで成長が語られるのですから、見ている側としてはまるで自分のことのように高校生活を過ごした感覚になります。このような作品は、他には存在しないと言い切れます。

視覚効果、聴覚効果

このアニメは、視覚聴覚の双方においてかなりこだわって作られています。それぞれについてみていきましょう。

まず、視覚についてです。この記事を読んで少しでも気になった人は、まずノンクレジットの OP 映像を見てもらいたいです(ネタバレはほとんどないので、安心してみてください。以下に示してあります)。OP の映像から分かると思いますが、かなり楽器が丁寧にかつ豪華に描かれています。ここが、京都アニメーションがこだわっているポイントで、楽器のような複雑なものをここまで高い精度で描いているアニメ自体そもそも少ないのに見栄えの良さまで加わっており、類を見ないほどの出来となっています。ここで見られるような、「丁寧」かつ「豪華」が楽器のみならず、ストーリーの中の要所要所で見られるため、視覚効果が高い、言い換えると作画がいいということになるのです(ただし、ここでいう作画は絵のバランスが保たれ続けていることに加えて、撮影効果が素晴らしいことも含みます)。

次に、聴覚についてです。このアニメ、吹奏楽を題材にしているということもあって、音にはかなりこだわって作られています。如実なのがコンクールでの演奏の場面で、テレビのスピーカーで聴くとわかりにくいかもしれませんが、イヤホンで聴くと没入具合が格段に変わります。また、コンクールでの演奏のような「上手い」演奏だけでなく、「下手な」演奏の音源も用いられており、音を作っていくという感覚が味わえます。劇伴(お話の途中で流れる BGM のこと)もかなりこだわっていて、お話の内容と曲とを一致させることで、曲を聴くだけで映像が想起されるような工夫を凝らしているという記述が制作者のインタビューの中にありました。このようなところから聴覚効果も高いといえます。

演出

これは、京都アニメーションの作品全般にいえることではありますが、このアニメも例に漏れず素晴らしい演出がなされています。これによって、全ての場面が一つ残らず意味のあるものになっています

よく見られるのが、オブジェクトによって境界線を引くというものです。その場面でのキャラクターの心理を示唆するのによく用いられています。また、それぞれのキャラクターの状況に合わせて左に動くか右に動くかというものも用いられています。左に動けばキャラクターが過去のことを強く意識していて、右に動けばキャラクターが未来のことを意識しているといった具合です。これが、特に 3 (久美子 3 年生編)では如実に表れています。そして、キャラクターの立ち位置によって、そのキャラクターの運命が示唆されているというものもあります。この立ち位置に関しては、ネタバレになってしまうのであまり深くはいえませんが、無印と 3 を見比べるとよく分かると思います。

これらの演出ですごいのが、普通に見ているだけではほとんど気がつけないようなところで、これらが多用されているということです。この普通は分からないというのと全ての場面が一つ残らず意味のあるものになっているという点で、演出がすごいと言い切れます。

まとめ

いかがでしたでしょうか。演出についてはアニメを二周しないと気づけないことも多いので、わかりにくいところがあると思いますが、それを抜きにしても類を見ないほど素晴らしい作品ということを少しは触れてもらえたかなと思います。興味を持ってくださったなら、実際に視聴してもらえるとうれしいです。

ちなみに、視聴する順番は無印 (1)2リズと青い鳥(スピンオフ作品ではありますが、次の誓いのフィナーレの解像度がより高まります)、劇場版誓いのフィナーレ特別編アンサンブルコンテスト3の順です。他に、劇場版の「北宇治高校吹奏楽部へようこそ」と「届けたいメロディ」がありますが、これらはそれぞれ「無印 (1)」、「2」の総集編となっています。これら総集編は、総集編とはいえど劇場版でしか見られないストーリーや工夫も凝らされているので、時間があればぜひ見てください。

ここまで読んでいただき、ありがとうございました。また、疲れたときや知りたいことができたときにぜひ、「よりみち」してくださいね!では、いってらっしゃい!

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